#やまなし #宮沢賢治【日本の名作文学】

「やまなし」
作:宮沢賢治

小さな谷川の底を写した二枚の青い幻燈です。

 二疋の蟹の子供らが青じろい水の底で話していました。
『クラムボンはわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
『クラムボンは跳ねてわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

(略)

 親子の蟹は三疋自分等の穴に帰って行きます。
 波はいよいよ青じろい焔をゆらゆらとあげました、それは又金剛石の粉をはいているようでした。

 私の幻燈はこれでおしまいであります。

 

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作者説明 ) ウィキペディア

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