「やまなし」
作:宮沢賢治
小さな谷川の底を写した二枚の青い幻燈です。
二疋の蟹の子供らが青じろい水の底で話していました。
『クラムボンはわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
『クラムボンは跳ねてわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
(略)
親子の蟹は三疋自分等の穴に帰って行きます。
波はいよいよ青じろい焔をゆらゆらとあげました、それは又金剛石の粉をはいているようでした。
私の幻燈はこれでおしまいであります。
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