道路整備緊急措置法

昭和33(1958)年3月31日 法律第24号
最終改正 平成5年3月31日 法律16

(目的)
第一条
 この法律は、道路(道路法(昭和二十七年法律第百八十号)による道路をいう。以下同じ。)を緊急かつ計画的に整備することにより、道路交通の安全の確保とその円滑化を図るとともに、生活環境の改善に資し、もつて国民経済の健全な発展と国民生活の向上に寄与することを目的とする。

(道路整備五箇年計画)
第二条
 建設大臣は、平成五年度以降五箇年間における高速自動車国道及び一般国道並びに政令で定める都道府県道その他の道路の新設、改築、維持及び修繕(以下「道路の整備」という。)に関する計画(以下「道路整備五箇年計画」という。)の案を作成して閣議の決定を求めなければならない。
 道路整備五箇年計画には、次の事項を定めなければならない。
 五箇年間に行うべき道路の整備の目標
 五箇年間に行うべき道路の整備の事業の量
 建設大臣は、第一項の規定により道路整備五箇年計画の案を作成しようとするときは、あらかじめ、当該案のうち高速自動車国道に係る部分については運輸大臣、経済企画庁長官及び国土庁長官に、その他の部分については経済企画庁長官及び国土庁長官に協議しなければならない。
 建設大臣は、第一項の規定による閣議の決定があつたときは、遅滞なく、道路整備五箇年計画を都道府県知事に通知しなければならない。
 前四項の規定は、道路整備五箇年計画を変更しようとする場合に準用する。

(道路整備費の財源)
第三条
 政府は、平成五年度以降五箇年間は、毎年度、次に掲げる額の合算額(当該年度の前々年度の揮発油税の収入額の予算額の全額及び石油ガス税の収入額の予算額の二分の一に相当する金額の合算額(以下「揮発油税等の収入額の予算額」という。)が同年度の揮発油税等の収入額の決算額の全額及び石油ガス税の収入額の決算額の二分の一に相当する金額の合算額(以下「揮発油税等の収入額の決算」という。)を超えるときは、第一号に掲げる額から当該超える額を控除した額)に相当する金額を道路整備五箇年計画の実施に要する国が支弁する経費(以下「道路整備費」という。)の財源に充てなければならない。
 当該年度の揮発油税等の収入額の予算額
 当該年度の前々年度の揮発油税等の収入額の予算額が同年度の揮発油税等の収入額の決算額に不足するときは、当該不足額
 政府は、前項に定めるもののほか、道路整備五箇年計画を実施するため、財政の許す範囲内において、同項の道路整備費の財源につき必要な措置を講ずるものとする。

(国の負担金の割合の特例等)
第四条
 平成五年度以降五箇年間における地方公共団体に対する道路の舗装その他の改築に関する国の負担金の割合又は補助金の率については、道路法第八十八条を除く。)及び土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)の規定にかかわらず、十分の七(土地区画整理事業に係るものにあつては、十分の五.五の範囲内で、政令で特別の定めをすることができる。)

(地方道路整備臨時交付金)
第五条
 国は、地方公共団体に対し、平成五年度以降五箇年間は、毎年度、第二条第一項の政令で定める都道府県その他の道路の舗装その他の改築又は修繕のうちその規模について建設大臣が定める基準を超えないものであつて、公共公益施設の整備等に関連して、又は地域の自然的若しくは社会的特性に即して地域住民の日常生活の安全性若しくは利便性の向上又は快適な生活環境の確保を図るため一定の地域において一体として行われるべきものに関する事業のうち、道路整備五箇年計画に照らし緊急に行われる必要があると認められる事業(以下「対象事業」という。)に要する経費の財源に充てるため、交付金を交付する。
 前項の交付金(以下「地方道路整備臨時交付金」という。)の総額は、当該年度の揮発油税の収入額の予算額(当該年度の前々年度の揮発油税の収入額の予算額が同年度の揮発油税の収入額の決算額に不足するときは、当該不足額を加算し、当該予算額が当該決算額を超えるときは、当該超える額を控除した額)の四分の一に該当する額を限度とする。
 地方道路整備臨時交付金をその費用の財源に充てて対象事業を実施しようとする道路管理者は、毎年度の当該対象事業の実施に関する計画を建設大臣に提出するものとする。この場合において、当該対象事業が道路管理者を異にする二以上の道路に係るものであるときは、関係道路管理者が協議して当該計画を作成するものとする。
 地方道路整備臨時交付金は、前項の規定により提出された計画に基づき、地方公共団体ごとに交付するものとし、その額は、第二項の規定による地方道路整備臨時交付金の限度額に配分割合(当該地方公共団体が前項に規定する計画に基づき実施する対象事業に要する費用の額を当該年度において提出された同項に規定する計画に基づき実施されるすべての対象事業に要する費用の合計額で除した割合をいう。)を乗じた額を基礎とし、当該地方公共団体における道路の整備の状況その他の事情を勘案して建設省令で定める基準に従い補正した額とする。ただし、その額は、当該地方公共団体が同項に規定する計画に基づき実施する基づき実施する対象事業に要する費用の額を超えることができない。
 対象事業に要する費用については、道路法道路の修繕に関する法律(昭和二十三年法律第二百八十二号)その他の法令の規定に基づく国の補助は、当該規定にかかわらず、行わないものとする。
 前各項に定めるもののほか、地方道路整備臨時交付金の交付に関し必要な事項は、建設省令で定める。


入力者:河原一敏