集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例
昭和25年7月3日 東京都条例第44号
昭和25年7月3日 施行
改正 昭和29年東京都条例第55号、平成3年東京都条例第82号
入力者注:
- 第一条[集会等の許可制]
- 道路その他公共の場所で集会若しくは集団行進を行おうとするとき、又は場所のいかんを問わず集団示威運動を行おうとするときは、東京都公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。但し、次の各号に該当する場合はこの限りでない。
- 一
- 学生、生徒その他の遠足、修学旅行、体育、競技
- 二
- 通常の冠婚葬祭等慣例による行事
- 第二条[許可の申請]
- 前条の規定による許可の申請は、主催者である個人又は団体の代表者(以下主催者という。)から、集会、集団行進又は集団示威運動を行う日時の七十二時間前までに次の事項を記載した許可申請書三通を開催地を管轄する警察署を経由して提出しなければならない。
- 一
- 主催者の住所、氏名
- 二
- 前号の主催者が開催の区(特別区の全域を一地域とみなしてその地域)市、町、村以外に居住するときは、その区、市、町、村内の連絡責任者の住所、氏名
- 三
- 集会、集団行進又は集団示威運動の日時
- 四
- 集会、集団行進又は集団示威運動の進路、場所及びその略図
- 五
- 参加予定団体名及びその代表者の住所、氏名
- 六
- 参加予定人員
- 七
- 集会、集団行進又は集団示威運動の目的及び名称
第三条[許可の条件]
1
公安委員会は、前条の規定による申請があつたときは、集会、集団行進又は集団示威運動の実施が公共の安寧を保持する上に直接危険を及ぼすと明らかに認められる場合の外は、これを許可しなければならない。
但し、次の各号に関し必要な条件をつけることができる。
- 一
- 官公庁の事務の妨害防止に関する事項
- 二
- じゆう器、きよう器その他の危険物携帯の制限等危害防止に関する事項
- 三
- 交通秩序維持に関する事項
- 四
- 集会、集団行進又は集団示威運動の秩序保持に関する事項
- 五
- 夜間の静ひつ保持に関する事項
- 六
- 公共の秩序又は公衆の安全を保持するためやむを得ない場合の進路、場所又は日時の変更に関する事項
2
公安委員会は、前項の許可をしたときは、申請書の一通にその旨を記入し、集会、集団行進又は集団示威運動を行う日時の二十四時間前までに、主催者又は連絡責任者に交付しなければならない。
3
公安委員会は、前二項の規定にかかわらず、公共の安寧を保持するため緊急の必要があると明らかに認められるに至つたときは、その許可を取り消し又は条件を変更することができる。
4
公安委員会は、第一項の規定により不許可の処分をしたとき、又は前項の規定により許可を取り消したときは、その旨を詳細な理由をつけて、すみやかに東京都議会に報告しなければならない。
第四条[警告・制止]
警視総監は、第一条の規定、第二条の規定による記載事項、前条第一項但し書の規定による条件又は同条第三項の規定に違反して行われた集会、集団行進又は集団示威運動の参加者に対して、公共の秩序を保持するため、警告を発してその行為を制止その他その違反行為を是正するにつき必要な限度において所要の措置をとることができる。
第五条[罰則]
第二条の規定による許可申請書に虚偽の事実を記載してこれを提出した主催者及び第一条の規定、第二条の規定による記載事項、前条第一項但し書の規定による条件又は同条第三項の規定に違反して行われた集会、集団行進又は集団示威運動の主催者、指導者又は煽動者は、これを一年以下の懲役若しくは禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
第六条[本条例の解釈]
この条例の各規定は、第一条に定めた集会、集団行進及び集団示威行動以外に集会を行う権利を禁止し、若しくは制限し、又は、集会、政治運動を監督し若しくはプラカード、出版物その他の文書図画を検閲する権限を公安委員会、警察職員又はその他の都吏員、区、市、町、村の吏員若しくは職員に与えるものと解釈してはならない。
第七条[選挙運動との関係]
この条例の各規定は、公務員の選挙に関する法律に矛盾し、又は選挙運動中における政治集会若しくは演説の事前の届出を必要ならしめるものと解釈してはならない。
附則(平成3年9月30日 条例第82号)
- 1[施行期日]
- この条例は、平成三年十月一日から施行する。
- 2[罰則に関する経過規定]
- この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
入力者:河原一敏