内田康夫FAN |
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浅見家では正月にカルタ会が催される。その席で浅見光彦はカルタ界の女王朝倉理絵に辛勝した。勝敗を分けたのは理絵が執着した一枚の札。理由は彼女の父親が三年前に“末の松山”の松の下で殺されたからだった。しかも事件は未解決のままで、父の手帳に書き込まれた「白浪、松山を越ゆ」が唯一の手がかりだという。真相を追って浅見は宮城県へ赴くが、そこでは十二年前にも歌枕にまつわる殺人事件が発生していた。古歌に封印された謎を手操って名探偵浅見光彦がふたつの難事件に挑む。旅情ミステリー。 (上記より引用) |
「(略)あの歌には強い思い入れみたいのがあって・・・・・・どうしてかっていうと、私はそこの出身ですから」 「え? そこの・・・・・・っていうと?」 「ですから、末の松山の、すぐ近くで生まれ育ったのです」 歌枕殺人事件 フタバノベルスより引用 |
【FAN データ】平均的評価=☆☆☆☆(最高=5) [感想より] 宇野功芳さん 冒頭の百人一首にまつわる話、競技の話などそれぞれ魅力的だったが、その後の展開がいまいちぱっとしない。内容も浅いといえよう。興味深いのはめずらしく浅見光彦が嫉妬するところ。登場する刑事も東北の純朴そうな人間で好感がもてる。浅見もその刑事に手柄ぐらいとらせてあげたらどうか。たまに報われない刑事が登場すると悲しくなるのは自分だけではあるまい。今時百人一首の大会をやってる家など少ないだろうな・・・と考えながら読んだ作品だった。 (2006 5月 作成) |
【単行本】歌枕殺人事件 (内田康夫作品『完全愛蔵版』シリーズ)
【ノベルス】歌枕殺人事件 (ジョイ・ノベルス) 【ノベルス】歌枕殺人事件 (FUTABA NOVELS) 【文庫本】歌枕殺人事件 (双葉文庫) 【文庫本】歌枕殺人事件 (角川文庫) 【文庫本】歌枕殺人事件 (ハルキ文庫) 【関連】浅見光彦のミステリー紀行〈第4集〉―悲喜こもごも作家と編集者たち (光文社文庫) 〜平城山 |