内田康夫FAN |
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佐賀県西松浦郡 佐賀県東松浦郡 佐賀県唐津市 広島県比婆郡 |
ホテルの一室で、著名な陶芸評論家が刺殺された。遺体には黄色い砂が撒かれ、部屋のメモ用紙からは「佐用姫の」と書かれた痕跡が読み取れた。佐用姫は、佐賀県唐津付近に伝わる悲恋物語のヒロインである。浅見光彦はこの伝説の地と陶芸の町有田を訪れるが、今度は気鋭の陶芸家が殺される。玄界灘の荒波に、浅見光彦が見た人間の冥い欲望…。 (上記より引用) |
浅見を見つめる広山の目の中に、過去へと回帰してゆく想いの動きが見えた。 - 初心・・・・・・ そのとおりだ。ひとはいつか初心を忘れたしまう。初心のころにあった感動や素直さ、激しく傾倒し燃焼するひたむきな想い・・・・・・といったものが、いつか失われる。そして、自信という名の思い上がりや独善が、そうしたものに取って代わる。 「よいもの」と「よくないもの」を見分ける目は、じつは素人の時代にだってしっかりと存在し得るのだ。 佐用姫伝説殺人事件 角川文庫より引用 |
【FAN データ】平均的評価=☆☆☆(最高=5) [感想より] 宇野功芳さん きわめてオーソドックスな作品といえよう。 特別なこともなければ、納得いかない記述もない。一つあげれば結末の素晴らしさであろう。納得いかない結末が多い中、この作品の結末は万人向きといえるのではないだろうか。 (2005 4月 作成) |
【単行本】佐用姫伝説殺人事件(角川春樹事務所)
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