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内田康夫FAN

48 十三の墓標

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井沢 大友義夫 和泉正子 和泉謙吾 和泉国夫 岡部和雄 岡部ひで子 神谷 河村 小池 坂口正二 沢田 友田 中根 内藤 宮島 三上 矢田正子 山本和代 山本民夫 山本裕子 吉川弘一 美代 
福島県石川町  佐賀県有明町  京都府宮津市    
「パパが、ママが、帰ってこないの...」警視庁に叔父を訪ねてきて泣きじゃくる、幼稚園児の和代。途方に暮れ、和代を宥める坂口に、義兄の死が報された。死体発見現場は和泉式部ゆかりの地・福島県猫啼温泉。そこに投泊中の和泉式部研究家・吉川弘一は先日、佐賀県有明町の和泉式部の墓近くで義兄と行き会ったという。事件の謎と今なお行方不明の姉を追い、藁をも掴む思いで有明町に赴いた坂口の見たものは―――?(上記より引用)
「それでは、警部はどうすればいいと思われるのですか?」
 反論する代わりに、坂口は岡部に質問をぶつけた。多少は口惜しまぎれの意味あいもあった。
「策はない」
 岡部はあっさり言った。
「そんな・・・・・・」
 坂口は大いに不満だ。
「そんなの警部らしくもありませんよ。いつだって、警部は何かしらわれわれの捜査の指針になる智恵を授けてくれるじゃありませんか」
「そんなものがいくつもあると思ってもらっちゃ困るな」
 岡部は笑った。
「しかしまあ、せっかくだから何かヒントぐらいは出しておこう。その先は私にも分からないから、勝手に考えてもらうことになるが、それでいいかい?」
「はあ、それでもいいです」
「では言うが、待つことだね」
「は?」
十三の墓標 角川文庫より引用
【FAN データ】平均的評価=☆☆☆(最高=5)
[感想より]

北浦透さん
話に関係しませんが、和泉式部というのがまた先生らしくていいですね。やっぱり先生には社会問題よりも歴史や旅情が似合います。 
肝心の本編ですが、解決が少し不満が残る結末になってしまいました。安直というか・・・。 
それは置くとして、被害者の娘の健気な姿には胸を打たれました。

(2005 2月 作成)
【単行本】十三の墓標 (内田康夫作品『完全愛蔵版』シリーズ) 双葉社
【ノベルス】十三の墓標[新装版] (ジョイ・ノベルス)
【ノベルス】十三の墓標―和泉式部伝説 (FUTABA NOVELS)
【文庫本】十三の墓標 (角川文庫)
【文庫本】十三の墓標 (ハルキ文庫)
【文庫本】十三の墓標 (双葉文庫)
【関連】浅見光彦のミステリー紀行―ミステリーへの熱き想い〈番外編2〉 (光文社文庫)