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内田康夫FAN

9 赤い雲伝説殺人事件

 


【登場人物】

小松美保子 立石清風 白井達雄 安住貴久 坂口花江 堀越茂夫 高山大介 田村奈美 多田 今泉 浅見雪江 浅見陽一郎 浅見光彦 浅見秀一 中江秀雄 服部昌宏 清水孝一 寺下一平 八尾啓次郎 小林亮夫 向井忠男 須坂 安藤 勝田 尾島 菅野 高山盛一 河野孝司 並木和男 吉田雅樹 村上徳男 高山千代子 前川 小島 岩瀬 井上啓二郎 中尾慎一 中江秀太郎 中江菊美 安倉英次郎


【舞台】

山口県柳井市 山口県上関町
 

【あらすじ】

瀬戸内海の小島に赤い狼煙が上るとき、原発誘地問題にからむ虚栄と欲望の抗争の醜い構造が暴かれる。浅見光彦、諸行無常に涙する―。(上記引用)


【名場面】

 この岬と島の町の騒動は、これからが正念場となることだろう。
 いつの日か反対派が敗れ去り、岬の突端に白亜の原子力発電所がそそり建つありさまを、浅見は脳裏に描いた。
 その時、寿島にはたして狼煙は上がるのだろうか。
まるで源平の戦いを想わせる。その戦いが後代にどのように語り継がれるのかは誰も知らない。そういう歴史そのものが、すでに虚しいことになっているのかもしれない。そうして、この海だけが変わらぬ輝きに満ちて、岬を、島を眺めているのかもしれない。
 浅見はふと、この海の渦潮のごとくに、自分もまた束の間の傍観者としてこの町を去ってゆくことを思い、かすかに心が傷んだ。
赤い雲伝説殺人事件 角川文庫より引用

 
【FAN データ】平均的評価=☆☆☆☆(最高=5)
 [感想より]
 
 まあさんさん 
  
 赤い雲から、原爆、平家の狼煙を連想させるシーンは
 ドキドキものです。最後まで一気に読んでしまいたいお話ですね 
 
 (2004 3月 作成)
 
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【単行本】赤い雲伝説殺人事件
【ノベルス】赤い雲伝説殺人事件―長篇本格ミステリー (1985年) (広済堂文庫―ミステリー&ハードノベルス)
【文庫】赤い雲伝説殺人事件 (角川文庫)
【文庫】赤い雲伝説殺人事件 (廣済堂文庫)
【関連】浅見光彦のミステリー紀行―はじめて明かす創作の裏話 (光文社文庫)